• あり得ない取り組みの先にあり得ない結果はある。信州安曇野で果樹栽培をしています。

ツマグロヒョウモンのさなぎ

 衝撃的な出来事があった。

 小学生の時に蝶に興味をもち、標本作りなどもやった。その時に記憶した蝶の7割から8割は今もなんとなく覚えているつもりだ。ところが、誤った記憶がそのまま訂正されることなく現在に至っていたことに衝撃を受けた。

 娘が「これ何のさなぎ?」と私に見せたのがきっかけで、画像検索するとツマグロヒョウモンであることが分かった。さらに、あるブログに「蛹の突起がゴールドの場合はメスで、シルバーの場合はオスなのだ」と記載されていたため、地面に落ちていたというさなぎの孵化を観察し検証することにした。さなぎはゴールドの突起をもっているのでメスということになる。とても興味深かった。

 子供が小さかった頃は、自宅の庭にきていたたカラスアゲハやクロアゲハ、(なみ)アゲハやキアゲハを、卵から幼虫、さなぎから孵化する瞬間や孵化後に羽を広げるまでを子供らと何度も観察した。ツマグロヒョウモンと認識した以上、その行方を確認しようということになった。

 2週間後、ゴールドの突起を持つさなぎが、孵化の瞬間を迎えた。するとツマグロヒョウモンの羽の一部がでてきた。

 前翅先端の黒い部分が見えてきたところで「おやっ?メスのはずだがオスじゃないか」と思った私は完全に間違っていたのだ。これまで60年間ほど、ツマグロヒョウモンのツマグロとはオスの特徴を示す名称だと思い込んでいたのだ。

 例えば野鳥でも、どちらかというと派手なオスの特徴がそのまま名前になっていることがよくあることで、青い鳥オオルリのメスは青くなく、オスの鮮やかな青い色の「ルリ」がその名を現しているし、ルリビタキもオスが青い。

 私は、ツマグロヒョウモンについては図鑑などで確認することもなく、オスの特徴を指して「ツマグロ」と名付けられていると思い込み、知ったかぶりをしていたことに衝撃を受けた。

 紛らわしいが、似たような名前としてメスグロヒョウモンという蝶がいる。これは確かにメスが黒い色をしている。

 何ということだ!

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